2019年のごあいさつ

 

〜逆境に負けないヒュバ・アグリ!〜 

 

 

 

皆さん、こんにちは。日頃より、信州ヒュバ・アグリへのご愛顧をいただきまして、誠にありがとうござ

 

います。“令和”と言う新元号が、やっと口に馴染み始めた今日この頃、皆さま、いかがお過ごしでしょう

 

か?ヒュバ・アグリでは、夏本番、ジュース用トマトから始まる、収穫のシーズンに突入いたしました!

 

そして、8月の下旬からは、いよいよ梨の収穫が!と例年でしたら書き進めたいところなのですが、

 

本年は、少し残念なお知らせをしなくてはなりません。なんせ、タイトルが“逆境に・・・”ですから、

 

ちょっと嫌な予感がしますよね。

 

 

 

 4月28日のことなのですが、地域一帯が“遅霜”に襲われまして、満開期を迎えていた梨の花が、凍死

 

してしまうという事態となってしまいました・・・。今年の冬は、極端に雪が少なく、足元が軽やかだっ

 

た分、剪定作業など、冬の仕事が、いつになく順調に進み、春に向けて、準備は万端と言ったところでし

 

た。しかし、穏やかながら、空気・大地はカラカラで、何かいつもと違うなぁと不安にも思ってもいた

 

矢先、嫌な予感が的中してしまいました。前日から、霜注意報が発令され、4月下旬としては、体験した

 

ことのないような冷たい空気に包まれていきました。日付が変わるころには、気温は-3℃に達し、開花

 

期にある梨の花が耐えうる限界温度となってしまいました。その後、気温の低下を少しでも食い止める

 

ためと思い、暗闇の中、燃焼資材に火を付けて回り、ひと晩を越しました。翌朝、梨園に出向いてみる

 

と、燃焼資材は、焼け石に水だったようで、ほとんどの花がグンナリと頭を垂らし、ちょっと触ると、花

 

ビラがパラパラと舞い落ちてしまいました。そして、何より肝心な、果実となるめしべの根本部分が、

 

黒く凍死してしまっていました。見る花見る花、どれもこれも凍死しており、被害の大きさに、ただ唖然

 

とするばかりでした。

 

   

 

 

 

 

 

と、悲壮感一杯で、書き進めてきましたが、そうなると、今シーズン、肝心の梨はあるのか・・・?

 

(半分ほど)ご安心ください、あります!寒さに何とか耐え忍んだ物、遅れて咲いた花に結実した梨と、

 

苦境を乗り越え、たくましく育った梨をお届けできます!ヒュバ・アグリでは、不要なエネルギー消費を

 

抑えるために、咲かせる花数を極力制限する栽培方法を採用していますが、それでも、1つの果実を成ら

 

せるために、50ほどの花が必要となっています。今シーズンの着果量がおおよそ2割くらい(格外品も

 

含め)と見積もっているので、250の花に1つが生き残った計算になり、何とも、たくましい・尊い梨

 

ばかりです。ホント、ご利益あるかも知れません!ただ、すみません。ご用意できるのは“味よし”のみ

 

とさせていただきたいと思います(これが、半分だけご安心の理由です。ご用意の詳細につきましては

 

”こちら”をご覧ください)。被害の発生当初は、ガックリと肩を落とし、皆さまへのお届けも諦めなくて

 

はならないものと覚悟していましたが、梨の忍耐強さ・しぶとさを思い知らされ、ヘコたれている場合

 

ではないな!と。味よしのみにはなるものの、こうして、今シーズンも、私たちの育てた梨を、皆さまに

 

お届けできることに、例年とはひと味違った喜び・有り難みを感じているところです。

 

 

 また、リンゴ(サンふじ)につきましても、多少、遅霜の被害があったものの、販売に支障をきたすよ

 

うな事はなく、むしろ、梨の摘果作業が少なくなった分、リンゴの管理作業に手が回り、昨年以上の生育

 

となっております。また、今年の梅雨は、例年になくしっかりとした降水量があった訳ですが、このこと

 

も、果実の肥大を助け、昨年の同じ時期に比べると、ひと回り大きなリンゴとなっています。梅雨明け後

 

は、いつもの暑い夏となりそうとのことなので、しっかりと太陽の光を浴び、さらに美味しくなっていく

 

と思われます。“緑の葉っぱの中に、赤いリンゴがたわわに実る”そんな収穫シーズンを思い描いて、今後

 

の管理も続けて行きたいと思います。シーズン締めくくりの“美味しい”を、どうぞ、お楽しみにしていて

 

ください!皆さまからのご注文を、心よりお待ちしております。

 

 

 

 そして、最後にはなりますが、ヒュバ・アグリから、今シーズンの猛烈プッシュです!上の家族写真で

 

もアピールしていますが、贈り物(もちろん、ご自宅でも)にジュースやジャムなどの加工品はいかがで

 

しょうか?ヒュバ・アグリの農産物を用いて、ぜいたくに作られる商品は、一般のお店で購入できるもの

 

と全然違うね!と、ご好評をいただいております。私たちのお楽しみと言った意味合いも大きい加工品で

 

あったため、これまでは、生産量もそれほど多くはなかったのですが、不安定な自然環境を相手に農業を

 

継続していく上で、今後、力を注いでいくべき部分であるものと考えています。ご存知の方もいらっしゃ

 

るかと思いますが、ジュースなどに使われる梨やリンゴは、キズが大きかったり、あまりに形が変だった

 

りと、味は良いのだけど、生食には適合しない、これまでは廃棄してしまうようなものを用いています。

 

生産の現場では、どうしても生じてしまう、このような格外品。これらをきちんと収益に変換できるか

 

は、今後の経営を安定化させるうえで、とても重要かなと考えています。今シーズンも、遅霜の影響で、

 

ラグビーボールのような変形果が多く発生しており、このようなものを、ひと味違った”美味しい”に

 

作り替えて行く予定ですので、梨が不作(とは言いたくないのですが・・・)の今シーズン、逆境を

 

きっかけに!ヒュバ・アグリこだわりの力作をお試しいただく、良い機会にしていただければ幸いと

 

思います。本年も、どうぞ、よろしくお願い致します!